原発に思う(伊予弁)

原発に思う(伊予弁)

伊方原発3号機運転差し止めの高裁判決が出た。

わしら百姓にとって、米を作れんようになったり、故郷を追われるほど辛いことはない。
ひと度原発事故があったら、わしの幸せも、家族の幸せも、ねきに住んどるみんなの幸せも木っ端微塵じゃ。

遠く離れた阿蘇の大噴火によってその可能性があることが指摘された。

阿蘇と言えば、先日の山形での米コンクールの帰りの電車の中で、向かい合わせに座っとった、全身カウボーイスタイルに髭の中年の男と話をしたことを思い出した。
阿蘇で自然農法の米作りをしていると言う。
生き生きとしたきれいな目をしとった。

昨晩、ホームページを見つけて驚いた。阿蘇ですごい米を作っとった。
命に怪しい食品が溢れる時代。
自分の子どもにだけは安心な米を食べさせたいと願い、たどり着いた自然農法。
わしの米作りも足元にも及ばんが、逢うて話をしとうなった。

阿蘇山が大噴火しても、命ある限り彼は、またその子は、火山灰や溶岩を掘り返してでも、また米を作るじゃろう。それほど人と自然の回復力は力強い。

わしもそうありたい。
じゃけん、原発ははよ止めてもらいたい。
阿蘇の大噴火よりも、ミサイルや戦争による事故リスクのほうがもっと怖いとは思うが。